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図書落語

霧と決断 ~クラウゼヴィッツ落語七席勝負~第五席|全ては賭けではない

商人の若旦那が商談の成否に揺れる中、蔵はん先生が冷静に“確率を読むこと”の重要性を説く。決断と読みの違いを描いた場面。
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第五席|全ては賭けではない

🏮 シリーズ紹介

このシリーズでは、江戸・大坂船場の商人たちを舞台に、
クラウゼヴィッツ『戦争論』のエッセンスを落語で描いています。

第五席のテーマは「勝利の確率」。
“運任せ”と“読み”の違い――
直感ではなく、技術としての判断力を問う噺です。


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📜 本編|全ては賭けではない


タケ(若旦那)
「おさき! 米の取引やけどな、
値が跳ねると見て、全財産突っ込んだったわ!」

おさき(女将)
「また賭けですか…。
あんた、“当たるかどうか”ばっかり言うてまへんか?」


そこへ、静かに現れるのが――蔵はん先生

蔵はん先生
「勝負とは、ただの博打ではない。
“勝てる確率”を読み、整える技術なのじゃ。」

タケ
「確率って、そんな冷静に考えられまっか?」

蔵はん先生
「市況の動き、天候、相場の流れ――
読み解けば、結果の“確度”は上がるものじゃ。」


タケ(考え込み)
「たしかに…。今回は、ちゃんと情報集めて、
自分なりに筋立てて考えたんや。」

蔵はん先生
「それが“読み”じゃ。
“当てにいく”んやなく、“当たる流れを作る”。」


🎊 オチ|冷静に読み切る

取引は見事に成功。

タケ
「今回は、賭けやのうて“読み”で勝った気ぃするわ。」

蔵はん先生
「それでこそ、勝ち残る者よ。
読みがあるから、勝ちは引き寄せられるのじゃ。」


✍️ この噺が伝えること

  • 勝ち負けは「読み」で決まる
  • 材料を集めて、構造的に判断せよ
  • 運を引き寄せるには、下地と技術がいる

🔥 あなたの勝負、その裏に“読み”はありますか?

✅ 決断の根拠、言語化できますか?
✅ 勘だけで「当たればいい」と考えていませんか?
✅ あなたの“選択”には、準備があるでしょうか?


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ABOUT ME
影褒め亭いっきょう
影褒め亭いっきょう
国家資格キャリアコンサルタント×アマチュア落語家
「国家資格キャリアコンサルタント × アマチュア落語家」 落語の世界観に魅せられたアラフィフ落語家。13年間の落語経験を活かし、「死神」「いきだおれ」など、クセの強いネタを愛する。 国家資格キャリアコンサルタントとして、「人生の転機」を言語化し、落語にするという独自のスタイルを確立。 「影褒め」(※第三者を通じて伝える褒め方) を活用し、あなたの強みや人生のストーリーを落語で表現する活動を展開中。
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