霧と決断 ~クラウゼヴィッツ落語七席勝負~第七席|力なき正義は、無力
ikkyo_blog
影褒め亭
このシリーズでは、江戸・大坂船場の商人たちを舞台に、
クラウゼヴィッツ『戦争論』の核心を「落語」で読み解いていきます。
今回のテーマは「防御」――
守ることは退くことにあらず。
芯を崩さず、自分の土俵で勝ちにいく戦術を描きます。
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タケ(若旦那)
「最近、“ど派手屋”にお客さんごっそり取られてしもうて…。
ウチもチラシ撒くか、値下げするか…。」
おさき(女将)
「旦那様、ウチはウチのやり方がありますやろ。
慌てて人の真似しても、続きまへんで。」
そこへ、静かに登場するのが――蔵はん先生。
蔵はん先生
「守りの戦で、真似事に走るとは…まだまだ青いのう。」
タケ
「でも先生! 攻めへんかったら負けますやん!」
蔵はん先生
「守るとは、何もしないことにあらず。
“自分の土俵”で、勝てるよう構えることじゃ。」
おさき(笑って)
「ウチの丁寧な仕立てと、長年の信用。
これが“たけ屋”の財産ですやろ?」
タケ(目を開いて)
「せやな… ワシらの城は、外にあらへん。
ここにあるんやな!」
“たけ屋”は、宣伝合戦をやめ、
接客と仕立てに改めて力を入れた。
結果――
馴染み客が戻り、紹介で新たな客も増え始める。
蔵はん先生
「守りきる者こそ、勝ち残る者じゃ。」
✅ 他人のやり方に飲み込まれていませんか?
✅ 自分の信頼・歴史・品質を守れていますか?
✅ あなたの「守るべきもの」は、何ですか?
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